連載#08「展示中と展示後のはなし」

2023年12月7日

野村絵梨

第8回目の更新です。今回は野村が担当します!12月に入って短い秋が終わり、少しずつ冬らしい気候になってきましたね。

展示が終わりました

9,10月とお休みをいただいて、専念していた個展も無事に終了しました。

展示には普段Nendouでお世話になっている方々や常連のお客様にもお越しいただき、とても嬉しかったです。ありがとうございました!中でも、お子さん達が楽しそうに作品を見て触ってくれたのが印象的でした。私の作品は、日常にある生活用品などをモチーフにしているので、歯ブラシやドライヤーでごっこ遊びするポーズを取ったり、りんごをかじるマネをしてみたり。大人と違う反応がとても面白く、発見がありました。

子どもたちが美術をもっと身近に感じられるようにしたい、という目標を持って普段制作をしているので、Nendouの活動と個人の作家活動が繋がったなと思う瞬間でした。

作品でごっこ遊びをする子供たち

銀座で滞在制作をしていました

展示にあたって、ギャラリーの下の階をアトリエとして使用させていただき、制作をしていました。滞在制作をしながら展示をする事を、アーティスト・イン・レジデンスと呼びます。今回はアトリエが銀座だったので、約3カ月間銀座にほぼ毎日通っていました。締め切りがぎりぎりの時は、しばらくこのアトリエに寝泊まりして徹夜で作業する日もありました。

滞在していたアトリエの、個展直前の様子。中央奥の床に敷いてあるマットで寝泊まりしていた。

数日間連続で滞在する時は、銀座の8丁目にある銭湯に行ったり、近くにできたばかりのオーケーというスーパーでお弁当を買って生活していました。銀座で生活する日が来るなんて、思いもしませんでしたが、寝泊まりする場所さえあれば案外安く生活できるのだということがわかって、とても面白い経験でした。

お世話になっていた銀座8丁目にある「金春湯」。なんと開業は1863 年!1950 年代に改築されている。日本で二人しかいないペンキ絵師の一人が描いた鮮やかな富士山と、浴場にある錦鯉などの絵付けされた九谷焼のタイルが美しい、とても素敵な銭湯。

次の展示のお知らせ

改めて、個展にお越しくださった皆さま、興味を持ってくださった皆さま、ありがとうございました!次は2月半ばから4月まで、川崎の岡本太郎美術館というところで作品を展示します。TARO賞という現代美術の賞に入選したので、その関係での展示となります。5m×5m×5mの大きなスペースが各作家に一人づつ与えられ、その中でそれぞれ作品を展示します。今回個展に出していた作品群をアップデートして、展示する予定です。近くなりましたら、またご報告します!

ぜひぜひ、また遊びにいらしてくださいね!

銀座と神保町での個展風景