連載#02「ものづくりと旅のはなし」秩父編

2023年5月15日

野村絵梨

第2回のブログ更新です。今回は野村が担当します!

突然ですが、皆さんは旅をどんな風に楽しみますか?私は知らない街に出かけた時、おもしろい建物や変わった看板、オブジェなどを見つけて写真に撮るのが好きです。例えばこんな感じ。

山形県で見つけた、主張が激しすぎる床屋さん。

今回は東京から少し足を伸ばして、秩父へと向かいました。秩父でもおもしろいものを見つけたので、皆さんにご紹介したいと思います!

池袋駅から西武秩父をつなぐ、池袋線・特急ラビューに乗って、目的地を目指したいと思います!

銀色で丸い車体がかっこいい!中はどんな感じかな・・・?いざ!

わ~!!きれい!!椅子のやわらかなフォルムも、手すりの丸みもとても洗練されています。

どうやら建築家の妹島和代さん率いるデザインチームによって設計されたそうです。妹島さんといえば、金沢の21世紀美術館の設計でも知られている、有名な建築家。車内の照明やテキスタイルデザインも、それぞれ専門のデザイナーが設計しているというだけあり、随所に並々ならぬこだわりを感じます。

2019年にできたばかりということで、まだまだピカピカですね。

車内に見とれていると、外の景色はすっかりのどかな風景になっていました。どこを見渡しても山に囲まれています。

しばらく車窓をながめていると、景観に配慮したコンビニを発見!!

いつもはブルーとグリーンが印象的な「ファミリーマート」ですが、街の景観を損なわないように、あずき色とレンガ色のシックな色味に変身しています。

風情ある町並みを保護して受け継いでいくために作られた、景観に配慮したコンビニ。パッと見では気づきにくいけれど、発見した時は色違いのポケモンを見つけた時のように、嬉しい気持ちになります!

秩父市内に到着しました。不思議なオブジェを発見。

調べたところ、“開運案内板 「どこいくべぇ」”という名前の開運の像でした。秩父市内に100個もあって、それぞれ違う開運の意味があり、楽しく街歩きができるものだそうです。

写真の12番は福寿草がモチーフで、開運は「幸運」でした!

秩父駅からバスに乗り、目的だった温泉施設に到着。

中庭は日本庭園風で、ミニ太鼓橋の下には小さな川が流れていましたよ!

温泉から出て、町を少し歩いてみます。この日はお正月休みで天気も良かったので、公園で凧あげしている子供もいました!

羽子板や凧あげ、駒回しなどの昔ながらの遊びは、私が子供の頃にはもうやらなくなっていたのですが、お正月だけは「昔遊び週間」として遊ぶ習慣があったのを覚えています。もしかして私の住んでいた地域だけではなく、全国共通でお正月は昔の遊びをするものなのでしょうか。皆さんの地域は、いかがでしたか?

こぶしの木を発見!ふわふわの毛が生えている実がかわいい!猫のしっぽみたいで、つい触りたくなってしまいます。

少し陽が傾いてきました。西武秩父駅に向かいがてら、1749年から創業の歴史がある(!)老舗の百貨店「矢尾百貨店」さんへ。残念ながら店内の写真を撮り忘れてしまったのですが、常に人が絶えなくて、地域の人に愛されているお店だと感じました。

窓からの眺めも絶景!堂々とした武甲山が見えています!

山の斜面をよく見ると、頂上から段になっていて、さらに横にいくつもの平行線が引いてあるように見えるのがわかります。

この斜面を見た時、この山から石が採掘されているんだ!!!と感動してしまいました。武甲山からは石灰岩が取れるのだそうです。遠目から見てもはっきりと段ができているので、相当な量が採掘されたことが想像できますね…!昔々はもっと大きな山だったのでしょうか。

石灰岩は石を彫る彫刻家の間ではライムストーンと呼ばれることが多く、柔らかく非常に彫りやすい石として人気があります。私も彫ったことがあるのですが、大理石より柔らかく粉っぽい石質なので、優しい表情の作品とよく合う種類の石です。

建物を出ると、すっかり夜になっていました。秩父を思いっきり満喫したので、東京に帰りたいと思います。帰りも特急ラビューに乗って、帰ります。

座席だけじゃなく、通路もまっ黄色!丸みのある窓も、とってもかわいい!

お土産もいろいろ買いました。秩父餅がとてもおいしかったのですが…おいしすぎて画像を撮る暇がありませんでした!代わりに「矢尾百貨店」内にあった駄菓子屋さんで買った、このお菓子をご紹介します。地域によって呼び方がかなり変わるこのお菓子。人参、ドン、ポン菓子、パットライス…いろんな呼び方で親しまれています。

ちなみにわたしは、人参派です。

たくさん歩いて、いろいろな発見があった秩父の旅も終了です。みなさんも旅先や新しい町でおもしろいものに出会ったら、ぜひ教えてください!

野村